ANNASUIと31歳

エッセイ

突然ですが、こちらの写真ご覧ください。

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えっ。かわいい~!だれ、だれ~!?


私です。若かりし日の私です。

たまたま友人とLINE通話しながら「黒歴史の写真見せあおう」って話題になり、必死で過去の写真を探していたら見つけたんです。

これ、私の今の顔を知ってる人がいたら、もう一度言うはずです。
え、誰?ほんとに誰?Who is 誰?って。

そのくらい顔が変わりました。
決して整形手術をしたわけではないのですが。
じゃあ、なんでそんなに変わったんだろう。

振り返って、ハッとしました。そうだ、顔の目的が違ったんだ。
封印せしあの頃のことを思い出したのと、顔の話を書きたくなったので書きます。そして、気になってた「#コスメ日記」にこの話で参加します。
ちょっとテイストがずれていますが、どうぞお許しを……。

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当時の私は人生初の泥沼THE恋愛に堕ちており、彼氏のささいな一言が神のみことばくらいの重みで圧し掛かる日々でした。彼氏が望むが望むまいが、彼氏は正義、彼氏のおかげで存在する私という世界のなかで私を構築してしまっていたのです。

そんな当時の私の顔は、当然、彼氏のためにありました。彼氏がかわいいという女優さんと、彼氏が好きだというモデルさんをあらゆる雑誌から切り抜き、スクラップブックを作って研究していました。

よく、女性誌には「マットな肌」とか「うるおいティントリップ」とかいう独特のボキャブラリィを駆使した化粧品の紹介文が登場するのだけれど、私はその文章を「黒木華の肌ってどの肌に属するの?」とか「田中美保の使っている化粧品を全部買うので教えてください」とかいう目で読んでいたので、あんまりちゃんと理解していませんでした。

椎名林檎は『流行』という曲で“あなたが造った女”と歌っていますが、あの頃の私はまさに「それな!!」です。彼氏が好みの顔をバーチャルで再現したら、私の顔になるように。それが私の化粧の目的でした。

だから、あの頃なんの化粧品を使っていたのか、私は思い出せないんです。その化粧品を使った結果しか興味がなくて、プロセスは記憶から省いてしまったようです。

ただ、そのなかで唯一印象に残っているのが、ANNASUIのコンパクトミラーとビューラーを手放さなかったこと。これ、さらにさかのぼって高校時代、ゴスロリにがっつりハマっていた頃にがんばって購入した品です。

ポーチのなかで黒いフォルムが妙に浮いてたけど(そのころピンクとかパステルカラーの化粧品ばっかだったから)、それでもなんか使っていたくて。

大学でできた彼氏がどんなに清楚系を好み、ノンノ系ファッションを愛そうと、かろうじて自分のアイデンティティをANNASUIでつなぎとめていた私

こういった当時の顔と化粧品の様相を振り返ると、自分のバカらしさに泣き笑いしてしまう。でも、ANNASUIという「好き」が残っててよかったね、とも思えるんだ。

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で、あれから10年。私の顔は今こんな感じ。

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今の私は、私自身がかわいいと認めています。そして私がかわいいと思う顔に向けて着々と成長しています。(ちょうどコロナ禍で半年美容院行ってなくて、髪の毛ひっつめたら10年前のお団子ヘアと被ったという偶然……)

キャンバスに足して足して別の人の顔を目指していた昔とは逆で、いかに引き算して自分の元の顔をかわいく見せるか、が最近の化粧の目的です。

旦那はすっぴんだろうがなんだろうが「かわいい!」の嵐なので、まったく指標にならない。世間がかわいいと称賛するアイドルやモデルの顔を見ても「どう見ても〇〇ちゃん(私の本名)のほうがかわいいだろ」しか言わない。それは若き日の私があこがれた事象だけれど、そうなるために努力したからそうなったわけではありません。

そんな私が、昔の自分の写真(最初に載せたやつ)を見つけて、あの頃の自分を思い出して。あの頃と今の自分にプレゼントしてやるつもりで、先日こちらのアイカラーパレットをオンラインで購入しました。

ANNASUIのアイカラートリオ

昔の私に教えてあげたい。私って、結構こういうパキッとした色を乗せても似合う顔なんだよって。あと、カラフルな顔にすると楽しいんだぜ、とも。

あなたの顔のかわいさは、あなた自身が一番よくわかってあげられるよ。そのかわいさを、そのまんま認めてくれるひとも、いつか現れるんだよ。だからその顔、愛して自分らしくいじってあげようぜ。って。

ANNASUIは私にとって、ふわふわだった私の顔を支えてくれた恩人。30代が好むにはちょっと若すぎるかもしれないけれど、やっぱり私は今でもANNASUIが好き。無理して全ラインナップそろえようなんてこれっぽっちも思わないけれど、今の私なりにANNASUIを取り入れて、ときめいていたいな。

プチプラばっか使ってるから、ANNASUIの化粧品は正直ちょっとだけ贅沢な買い物だったけれど、こういうのもありだよね。届くの楽しみ!


※本記事はnoteに2020/08/18 18:00に投稿されたものを移行しました。

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