遅い人よ、こころで笑え

エッセイ

早くできることの価値が優先されると、遅いことの価値は忘れられがちだ。

早く仕事ができると「仕事早いね!」って褒められる。

うれしくて、もっと早くしよう、もっと効率的にやろうと思う。

同じ仕事なら、繰り返すとスピードアップできる。

最初にあった“何か”を省いていくから。

必要なものだけ残していれば、問題ない。

でも繰り返していくと、何もかもが不必要になる日が来る。

凝縮した時間は、必要なものの定義自体を変えてしまうんだ。

早く早くと焦るひとは、遅くなることを嫌う。

初めてでやり方がわからないもの。

たくさん改善しなければならないもの。

完成するまでに時間がかかるもの。

避けられたものには、挑戦、課題解決、努力のきっかけが詰まっている。

遅いひとへ。

挑戦し続けて、悩んで、失敗して、たくさん背負って嘆く遅いひとへ。

あなたしかつかめないものがある。

その大切さに気付けないひとたちは、今、笑っているかもしれない。

承認されて、豊かに見えているあのひとたちのことだ。

あのひとたちが気付けないものを、あなたは知っている。

だから、こころの中で笑えばいい。

あのひとたちと同じ幸せではないかもしれない。

けれど、あなたしか知らない幸せがある。

競う必要はない。

自分の幸せを信じているからこそ、他人の幸せには過敏になるものだ。

早いことの幸せは、遅いことの幸せの裏にある。

自分の幸せが相手の不幸なんだ。

それはもはや、競争すらできない相手だ。

わたしは今、自分の思っていることを、ゆっくりとひねりだした。

言葉にすること、誰かに何かを伝えることの重みを感じて緊張している。

でも、こういうふうに書けたことに、少しほっとしてほほが緩む。

読んでくれて、ありがとう。

私もあなたも、自分の速度を愛せる自分でいられますように。

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